L-style NOWブログ

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 台風19号、大きな被害が。不動産業界にどういう影響が。。
2019年10月18日

今回の台風19号、過去最大級という触れ込みの通り、全国各地で大きな被害をもたらしました。

台風19号

去年も同じような映像を見ましたよね。
〇十年に一度という言葉を最近何度耳にしたことか。。。

こういう災害が起こると、不動産の売れ行きは停止します。
購入意欲がそがれてしまうからです。
『地震や台風が来たらどうしよう』
『30年、35年のローン組んで大丈夫?』
周りからこう言われることが増えるからです。

災害が起こるたびに、ハザードマップが注目されるようになります。
河川の氾濫による被害予測、土砂災害のリスクなども注視されます。

私たち不動産業者が買主に説明する重要事項説明書、ここには土砂災害警戒区域に関する記載項目はありますが、水災被害に関する項目はありません。
これは、現段階で法的説明義務がない からです。。

法的説明義務がないから説明しなくていい??

基本的にはそうなります。
都合の悪いことは知らせない。
不動産屋さんの悪い風習です。

でもうちでは、ハザードマップで調べれる情報は、重要事項説明書に記載しています。

例)【ハザードマップについて】
大阪市ハザードマップによると、本物件の周辺は大和川が氾濫した場合〇m~〇m、寝屋川・第二寝屋川・平野川・平野川分水路が氾濫した場合は〇m~〇m、内水氾濫した場合は〇m~〇m。詳細については大阪市災害対策課までお問い合わせください。買主は、添付の水害ハザードマップ、内水氾濫ハザードマップ、洪水ハザードマップを確認の上、本物件を買い受けることとします。

それが、売主にとって不利であることだとしてもです。
それは、買主にとって知っておくべき事項ですし、知っておかないといけない情報だからです。
その浸水予測の数値を見て、購入を見送るなら仕方ありません。
でも、知っている情報なのに隠して取引することは決して許されることではありません。

売主は売主で、自分の所有している物件にどれだけのリスクが存在しているのかを知っておくべきですし、そこを踏まえて価格設定をしなくてはいけません。
買主も、リスクはあるけれども、購入する価値のある物件を購入しなくては一生に何度もある大きな買い物を、私たちがお手伝いをする意味がありません。

もちろん、こういった情報を契約時にいきなり説明するというアンフェアなことは行いません。
契約したいという意思表示をいただいた時点では少なくとも説明は終わっています。

『それでも契約はしてもらえるものなの?』
そう思う方もいるかもしれません。

私の場合は、災害リスクのお話と同時に損害保険の加入のお話もします。

災害リスクを回避することはできません。
水害のリスクのない土地でも、地震のリスク、竜巻のリスクなどは避けようがないからです。

でも万一、そのような災害に見舞われた場合でも、購入前の状態にリセットできる保障額が得れる保険の加入をお勧めしています。

地震保険は火災保険(水災、風災含む)の保険金額の半分までしか加入できません。
地震のリスクの方が高いと思われる場合は、火災保険で加入できる保険金額の目一杯まで加入することにより、万一の場合でも大きな保障金額を担保できます。

分譲マンションの場合では、管理組合が火災保険に加入しています。
その保険の内容も事前に確認することは可能ですので、購入前に確認をしておくことをお勧めします。
以前取引したマンションでは、管理組合で火災保険には加入しておりましたが、地震保険には加入しておらず、震災の被害にあい5千万円もの補修費用を臨時で計上しなくてはいけない事態に巻き込まれていました。

そのマンション自体の経営状態が悪くなかったので(十分な大規模修繕に耐えうる修繕積立金がプールされていました)事なきを得ていましたが、そういったケースばかりでもないのが実情です。

大規模修繕する修繕積立金が不足しているため、管理組合が借り入れを起こし修繕する
→各所有者に負担金のしわ寄せがいく
→毎月の修繕積立金の値上げや一時金の徴収
→マンションの相場が落ちる

こういったことも十分に考えられます。

戸建ての場合は、相互扶助の仕組みがありませんので、自己防衛が必要です。
かといって、多額の補修費用をプールしておくことは難しいので、損害保険でカバーするしかないのです。

築年数の古い戸建てや、床面積の広い戸建ては保険料は決して安くありません。
ただ、火災保険は保障内容ごとの保険料の積み重ねですので、保障内容を削っていくことで保険料は軽減することができます。
でも、内容を削れば削るほど、リスクの軽減は測れません。。。

この辺りは、購入者の考え方次第ではあるのですが、万一の場合に損害に耐えうる保険内容でお勧めするようにはしています。
ただ、購入者にその物件を購入するメリットがなければ意味がありませんので、その保険料に相当する分くらいは価格交渉を頑張ったりしています。(笑)

価格を決定する要因として、相場価格はもちろん大事ですが、こういった時勢(購入意欲が高い時期なのか低い時期なのか)も影響してきます。
そういった要因も加味しながら購入時期も含め、アドバイスするのが私たちの役目であったりしますので、社会情勢や経済情勢の分析なども必要になってきたりするのですよね。。。

おかげで、ニュースや政策にどんどん詳しくなっていきます。(笑)

こういう災害の報道が出るたびに、高齢者の一人暮らしの親御さんを持つ方々は心配になることでしょう。
家が浸水して脱出できない高齢者の方が自宅に取り残されているというニュース報道もよく目にします。

心配ですよね。。。

でもこういう時代になってくると、老人福祉施設に預けるといっても、地域的に安全な施設を選びたくなってきますよね。
建物が水没してしまう、送電が止まってしまう、施設が孤立化してしまう。。。
そんな心配はしたくはないものです。

高齢化社会、社会保障の問題、今の日本には多くの問題が山積みになってきています。
その上こういった災害の問題まで積み重なってくると、もうどうしたらいいかわからなくなってきます。

ただ、選択肢はどんどん狭まっていきます。
人口は減って、経済情勢も芳しくなく、都心部以外ではインフラの整備も十分にできない状態になっています。
逆に言うと、選択肢が狭まってきているということなのです。

投資対象も都心部に集中してきています。
観光大国を目指している今の日本ですから、観光地周辺も投資対象として注目されてきています。

投資対象が分かりやすくなれば、その地域の地価は大きく上昇します。
そういった地域も日本中でいろんな地域でみられるようになってきました。

ただそういった地域に投資を集中しているのは、大資本であったり外国資本であったり。。。

私たち少ない資本で戦う投資家としては、戦える土壌ではなくなってきています。

ただ、今そういった地域でも高齢者の一人暮らしの方や、空き家で放置されている住宅も多く残っています。
そのあたりがアプローチする狙い目なのかなとは考えていますが、今まで何十年もその土地に住み、死ぬまで住み続けたいと思っている人の心を動かすことは容易ではありません。

代替えの安住地でも提供できれば一番いいのですがね。。。

独居老人が安心して住める夢の国(^^)/

幸せな老後生活

 

そんな施設を提供できるようになれば、今住んでいる土地・建物を売却してそこに住めればと考えてくれる人も出てくるかもしれません。

そんな素敵な老後生活を送れるような提案を、考えていけるように勉強していかなければ。。

みんながワクワクできるような提案。
防災に優れた、医療施設も伴った老人専用タワーマンション。
もちろん地価の高い都心部である必要はないと思っています。

そんな企画だれか考えてくれないかな。

老人二人で住んでいた家を売却して入所できるレベルの価格帯で。

そしたらじゃんじゃん営業してくるのに。。

なんてことを妄想しながら仕事を楽しんでいます。

こないだ一ケ月ほど入院して、自分の老後生活をふっと想像してみたんですよね。
そしたら、自分が老後生活をenjoyできるような住宅ってどういうものだろと考え、今の自分に足りない多くのことが見つかりました。

段差の多い街並み、高齢者や障がい者にはキツい道の勾配、多くの問題に直面しました。
これから高齢者はもっともっと増えます。
足が不自由になり、気軽に外出できない方々の数もうなぎ上りに増加します。

でも、今の日本の金融資産の大部分を保有しているのはこの層の方々です。

私が2年前まで住んでいたタワーマンションでも、高齢者のご夫婦で住んでいる方が何組かいらっしゃいました。
病院や買い物施設も近く、安全な高層マンション。
快適なんですよねとお話ししていました。

ニーズと供給が一致すれば商品は売れます。
そのニーズをくみ取るために、今一つの事業を展開しようとしています。

そのあたりのお話はまたこのブログでおいおいと。。。。

今日はこの辺で。。。

この記事を書いた人
大西 征昭

オーナー

大西 征昭Masaaki Ohnishi

不動産のことなら何でもお任せ。
ただの不動産屋ではないです、不動産の専門家です

  • line
  • facebook
  • twitter
  • instagram
  • youtube
  • tiktok