L-style NOWブログ

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  3. 理想的なオフィス作りに向けてVol.9
2022年12月7日

このシリーズももう第9弾、なかなか本題というか【理想的なオフィス作り】の話へと展開できていませんが、もう少しお付き合いください(笑)

前回の話は、第2回RE/MAX Japanコンベンションのお話まででした。

今回はその続きから。

2020年のL-style

前回Blogを書いていて驚いたのですが、Japanコンベンションの時にはエージェント10名まで膨れ上がっていたのですよね。

L-styleの核となるべき3人の存在、彼らの働き方がエージェントのビジネスモデルとなり、エージェント面談ではすごく役に立ちました。

それまでは、エージェントってどんな活動をすればいい?

具体的にどんな活動をするの?

そう聞かれたときにお話しできることは限られていました。

でも、〇〇くんはこんな動き方しているよ、〇〇くんはこうして集客したりしている、具体的にお話しできることが格段に増えたのです。

ただ、まだ未経験エージェントの成功例がありません。

小谷さんは未経験から始めましたが、この時点でもう未経験者とは呼べないほど経験を積んでしまっていたので、もう一人ビジネスモデルを作る必要があったのです。

そこで白羽の矢が立ったのが、L-style第1号エージェントの岡安くんでした。

彼は2018年9月からRE/MAX L-styleのエージェントとして参加していましたが、兼業エージェントでした。

普段は勤め人をやりながら、休日、仕事終わりの時間だけエージェント活動、そんなライフスタイルでした。

でもその間に契約が取れたのは、賃貸契約が数件だけ。

報酬と活動にかかった経費を考えると赤字状態です。

このままエージェントを続けるべきなのか、それともエージェントを辞めるのか、そんな選択で悩んでいましたが、彼が選んだ結論、それは半年間専業でチャレンジする、それでダメならエージェントを辞めるという結論でした。

この話を聞いた時、私の中でも熱い気持ちがこみ上げます。

奥さん、こどもがいて、この仕事1本で生計を立てる、その勇気とチャレンジに応えたい。

その時彼に伝えたのが、

『半年間?長すぎる。専業で本気で取り組むなら3ヶ月でいい。その代わり全力で3ヶ月間動き続けよう。こちらも全力でサポートする』

ここから戦いが始まります。

彼はBNIというビジネスグループに参加しており、そこからの紹介案件がいくつか発生していました。

また、彼の人柄というか、人懐っこさというか、それが功を奏してか、相談案件は少なくなかったのです。

ただそこから先、仕事に繋げていく作業があまり得意ではなく、ただ相談に乗っているだけ、その状態が続いていたのです。

松本エージェントの仕事を手伝ったり、住エージェントたちと一緒に飛び込み営業をしてみたり、とにかくいろいろなことにチャレンジし続けた結果、3物件ほどの売却依頼を獲得してきました。

未経験からでも頑張れば結果はついてくる、その証明ができた瞬間でした。

 

初契約でトラブル発生

トラブル発生

でも、1つ目の売買契約で予期せぬハプニングが起こります。

決済直前で、差押え登記が入ってしまったのです。

司法書士の先生より連絡があり、

『謄本を上げようとしたら事件中になっています。何かお聞きになられていますか?』

全く心当たりがありません。

本人に聞いても心当たりはないと言われました。

本人の了解を得て、役所へ固定資産税や住民税などの滞納の有無の確認もしました。

でも滞納は存在していません。

もちろん、住宅ローンの滞納もしていません。

まったくもって想像がつかないので、彼は頭が真っ白になり茫然と立ち尽くしています。

『でも、何が原因かつかまないと。決済期限も迫っているし、決済できないとなると違約金を払わないといけなくなる、もう一度売主に確認して!』

数時間経ち、原因が判明しました。

詳細についてはあまり書けませんが、婚姻中の夫婦間のトラブルが原因で、別れた配偶者さんによる財産差し押さえの手続きが入っていたのです。

不動産を売却することを知り、その売却金から回収しようと弁護士さんを通じ差押えしてきていたのです。

原因が分かれば解決方法を模索するだけです。

売却金額が残債を上回っていましたから、あとは金額の調整だけです。

とはいえ、その調整には何度もやり取りが必要です。

合意書をまき、先に差押えを解いてもらわないと決済もできません。

その旨を説明し、差押えは解除してもらい無事に決済は完了しました。

でも、疲労感は満載です。

うれしいはずの初契約、初決済、それが素直に喜べない契約となりました。

でも、この流れに仲介業者としての落ち度があるかといえば難しい話です。

税金の滞納、住宅ローンの滞納がないことは確認しています。

もちろん、契約直前に登記簿も取得していますし、何の問題もなかったことを確認しています。

仕方ないといえば仕方ない面もあるのですが、流れに乗っていけない要因の一つになってしまったのかもしれません。

 

1つの仕事が2つの仕事、3つの仕事に

 

うちのエージェントさんにこの当時よく言っていた言葉です。

1つの案件を獲得したとします。

売却案件を預かり、集客活動をします。

2組、3組の反響、問い合わせが入りますが、その物件を買えるのは1組だけです。

残りの数組はこの物件を買うことはできませんが、家を買おうと探しているお客さまであることには違いがありません。

そのお客さまに、別の物件をご提案すれば、もう一件の売買契約を締結できる可能性があります。

自然に買いニーズのお客さまをストックできるのです。

そうやって、一つの物件が派生し、いくつもの契約に結び付くことがある、それが不動産取引なんだよ。

相続の相関図みたいになっていますが、こういうイメージです。

それを実践できたケースが彼(岡安くん)の取引の中にもありました。

預かっていた物件に入った問い合わせ、残念ながらその物件を気に入っていただくことはありませんでした。

探していたのは、別荘、保養所として利用したい建物でした。

預かっていた物件はリゾート物件というより、一般住宅でしたのでイメージと違っていたようです。

でも、予算、イメージは何となく伝わったので、翌日からそのお客さまに対する提案物件探しです。

Reinsだけでなく、ポータルサイトからも良さげな物件を見つけてアプローチ、地元の業者さんに出向いたり、電話でヒアリングしたり、とにかく精力的に動いていました。

その結果、お客さまの希望にぴったりな物件が見つかります。

早速提案し、案内し、購入申し込みをもらいました。

その後、お預かりしていた物件も見事に売れ、1つの案件で2つの売買契約を獲得したのです。

エージェントとして活動する際に、

『毎月毎月紹介のお客さまを獲得するなんてムリじゃない?』

『そんなに次々と紹介客は連れてこれない。』

こう思っている人は多いのですが、仕事は決して一つの仕事では終わりません。

買いニーズのお客さまに物件を提案する際、1つの物件だけではなくいくつもの物件を探し提案しますが、決まるのは1つです。

でも決まらなかった物件の中にもいい物件はあるわけで、その物件を他のお客さまに提案すれば流れは途切れません。

こうして、一つ一つの案件を複数の案件に変えていく作業、ここを意識していくと仕事が途切れることはなくなります。

私みたいに、年がら年中バタバタしているエージェントが誕生するわけです。(笑)

彼は、今年RE/MAX L-styleのエージェントを卒業し、今は地元密着の不動産屋さんとして活躍しているそうです。

不動産未経験かつ営業も未経験という立場でエージェントになりました。

RE/MAXのエージェントとして華々しい活躍はできませんでしたが、L-styleを辞めた後も不動産業に関わってくれているのはうれしい限りです。

彼もL-styleの歴史の中で、語らずにはいられない存在でした。

今後も頑張ってね!

 

この記事を書いた人
大西 征昭

オーナー

大西 征昭Masaaki Ohnishi

不動産のことなら何でもお任せ。
ただの不動産屋ではないです、不動産の専門家です

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