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  3. まだ資金に余裕があるから資金調達はいらない?
2020年4月1日

コロナウィルスが世界中を震撼させています。

今朝のニュース報道では、トランプ大統領がアメリカ国内のコロナウィルスによる死亡者が最低でも10万人と予測されるという声明が出されました。

命の危機だけではなく、経済的損失も計り知れない規模になってきそうです。

大都会が封鎖されるなど、今までで類を見ない政府の対応策により、宿泊業・飲食業は大打撃を被り、閉店に追い込まれるお店や倒産するホテルや旅館が続出しています。

旅館やホテルなどの施設を閉鎖することはすぐにできたとしても、雇用している従業員をすぐに解雇はできないですし、休業中もランニングコストは生じていきます。

当然経営者ですから、売上減少に耐えうるだけの資金力は確保しながら経営はしているでしょうが、それってせいぜい通常時の数%減、1割減、2割減程度の想定しかしていないでしょう。

今回のように売上げが8割減、9割減とかになってしまうと、2-3ヶ月で資金ショートすることも十二分にあり得ます。

コロナウィルスの影響が出始めた初期の段階で、旅館やホテルが閉鎖し倒産に追い込まれた際には

『1ヶ月や2ヶ月で資金ショートするなんて、経営者としてあるまじき行為だ』

というような、自ら経営もしたことのないような人たちから多くの声が寄せられていました。

毎月数百万単位、数千万単位の経費が必要な企業も少なくはありません。

それに伴う収入があるからこそその経費も払えるわけですが、その収入が一切途絶えたとしたら。。。

従業員のお給料は月末に必ずやってきます。

光熱費や家賃などの支払いも毎月必ず発生します。

旅館業、飲食業のように日銭商売をしている中で、一切の予約が止まってしまったとしたら。。。

そして、その状況がいつ終わるかも分からないとしたら。。。

経営者としては、倒産、閉店も含め、早めの決断が功を奏することもあり得るのです。

今回、政府がいろいろな金融支援の政策を打ち出しています。

日本政策金融公庫の『新型コロナウィルス感染症特別貸付』

各都道府県の保証協会による『セーフティーネット融資』

融資申し込みは殺到しているようですが、完全に資金繰りが回らなくなる前に対策が必要です。

銀行は昔から『晴れている日にしか傘を貸さない』と言われています。

今回の緊急融資に関しても、貸し出すのは金融機関である限り、無審査で経営内容に関係なく融資承認がされるわけではありません。

借入した後、経営が改善され、融資金を返済できる見通しがある先にしか貸さないという基準は設けられています。

当座の支払いに窮しているからその支払い分を貸してほしい。

それを支払っても来月また同じことの繰り返し。

そうなることが見えてしまうと、融資承認が得れない可能性が高くなります。

また、一旦緊急融資を受けてしまうと、1、2ヶ月先に再度融資を受けることは困難です。

この状況が1-2ヶ月で改善されるとは予測しがたい状況になってきています。

東京オリンピックを今年の夏、予定通りに何とか開催すると言ってたことさえ愚かに見えてきました。

小規模の飲食店では、半ば諦めムードです。

イベント自粛の影響も受けて、イベント会社やフードトラックなどの新産業も影響を受けています。

宿泊業、飲食業だけでなく、カラオケ店やパチンコ屋などの遊興施設も影響を受けてきています。

当然この波は私たち不動産業にも及ぶのは間違いありません。

インバウンド需要に沸いたここ数年、大阪も大活況でした。

ホテル建築ラッシュ、民泊施設の建設、改装工事などで都心部の不動産価格、地価を押し上げてきました。

それが一気に反転へと。

しかも急落下です。

今はまだ不動産価格が目に見えて下落している傾向は見られませんが、数ヶ月前と比べ売物件が大幅に増加しています。

需要と供給のバランスが大きく崩れてきているのです。

需要が多ければ価格は上昇し、供給が過多になれば価格は下落する。

今はまさに供給過多の様相です。

不動産の売り物は今後たくさん出てきそうです。

株価の大暴落により、資産の現金化も進むかもしれません。

不動産の購入意欲も落ち込んではくるでしょう。

ただ、不動産には適正価格があり、価格が落ちてくれば買い目が見えてきますよね。

そういった状況にスピーディーに対応していくために、今回うちの会社でも融資申込みをしました。

現段階で使い道があるわけではない資金、これも無利息ではありませんので余計な経費がかかることにはなります。

でも、資金を潤沢にしておくということは、いざというときの保険みたいなものです。

貸し倒れなどで金融機関が貸し渋りしだしたときに身動きが取れなくなるくらいなら、無駄な金利を支払ってでも資金に余裕を持たせておくことが大切です。

また、いざ買い時が来た時に手元資金があればいつでも対応できますもんね。

みなさんも今のうちに準備しておきましょうね

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人
大西 征昭

オーナー

大西 征昭Masaaki Ohnishi

不動産のことなら何でもお任せ。
ただの不動産屋ではないです、不動産の専門家です

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