日本政府観光局(JNTO)が発表している統計によると、昨年1年間の
訪日外客数は3188万2千人
と、過去最高の数値となりました。
2018年が3119万1千人だったので、伸び率は低下(前年比2.2%増)しましたが中国からの旅行者は959万人(前年比14.5%増)にもおよび、1千万人にも届こうかという勢いです。
今回大きく訪日外客数が伸びなかった原因は、日本と韓国の政治問題に起因しています。
韓国人だけの数字を切り取ると、2019年12月では68.1万人→24.8万人。前年比63.6%ダウンという強烈な数字となっています。
2019年全体でみても、753.8万人から558.4万人(前年比25.9%ダウン)、約200万人も減少したことになります。
韓国―大阪は飛行機の便も良く、LCCを利用して多くの若者が来日していました。
往復の航空運賃が1万円を下回る時期もあったりしたおかげで、韓国国内旅行よりも格安な大阪旅行というイメージが成り立っていたのに。。。
格安航空で来る韓国人旅行者の多くは『民泊』を利用していました。
数名で一緒に宿泊できる民泊を利用し、格安航空券で大阪に。
ここが、大打撃を受け大阪市内の民泊施設の経営を圧迫しています。
でも、2020年今年は東京オリンピックの年です。
そして、大阪では2025年大阪万博が控えています。
IRの件では政治献金など、嫌なニュースが世間を賑わしていますが、観光大国日本としてもう一歩踏み出すためには、近隣諸国との良好な関係性を保ち、世界中が注目する国へと進化していただきたいなと。。。
下の画像は、観光庁が出している『外国人旅行者受入数の国際比較(2018年)』です。
1位はフランス
2位はスペイン
3位はアメリカ
以下、中国・イタリア・トルコ・メキシコ・ドイツ・タイ・英国に続き、
日本は第11位まで上昇しているのです。
12位にはオーストラリア、14位香港、15位マレーシア
この順位を見れば、日本はもう立派な観光大国なような気もします。
ただ、まだ日本に来ている外国人のほとんどはアジア諸国から。
韓国・中国・台湾・香港の東アジアから来るのが70.1%と、近隣諸国だよりになっています。
こう考えると、旅行者対策で英語を学ぶのではなくて、中国語・韓国語をマスターしないといけないような気もしますね。。。
今年は東京オリンピックが開催され、昨年までのような東アジア諸国からだけでなく、欧米諸国からの旅行者も多く訪れることが期待されます。
多くの日本の文化にも触れあってもらい、美味しい食事を味わってもらい、2度3度と訪れたくなるような、そして私たち不動産業界に従事するものとしては、投資対象と思ってもらえる国と感じてもらえるか、試金石になる一年になるかもしれませんね。
国内問題に目を向けると少子高齢化、経済も低迷、デフレ、年金問題など将来の不安はなかなか払拭できません。
国外に外注していた下請け業務でさえも、今は日本の方がかえって安くなっているような国も存在します。
外貨が落ちる国にならないと、日本の将来はないかもしれません。
日本の賃貸住宅市場。
かつては、『外国人お断り』
こんな家主が多かった時代もありました。
外国人に限らず
『高齢者お断り』
そんなことを言ってた時代です。
それが、今では高齢者専門の住宅が出来たり、高齢者歓迎といった住宅も出始めました。
そんなことを言っていたんじゃなかなか満室経営が成り立ちませんもんね。
今後は、『外国人歓迎』『外国人専用マンション』ってのもどんどん登場するかもしれませんね。
ちなみに、私が以前住んでいたなんばに近いタワーマンション、1/3の所有者が外国人になっていました。
世界の土地・美術品を日本人が買っていた時代が懐かしく思えます。
今は、日本が買われていく時代。
そんな世の中になったことを真摯に受け止め、生き残っていく対策を講じなければいけません。
これからの不動産、物件選びは、『外国人が好みそうな物件』選びが基準になってくるかもしれませんね。
信じるか信じないかはあなた次第です。(笑)