L-style NOWブログ

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 民泊ブームは過ぎ去った?
2020年2月24日

ここ数年大阪は外国人旅行客で溢れかえり、街中を歩いていても外国人旅行者だらけで、この街は日本人より外国人の方が多いんじゃないのと錯覚するほどでした。

その流れに乗っかって、多くのホテルや民泊施設がOpenしました。

最初はよかったんですよね。

『旅行客多いぞ。ホテル建てよう。』

と思っても、土地の取得から計画、建築を考えると早くても1年はかかります。

その立ち上がるまでの間、民泊施設は大盛況でした。

人はどんどん集まってくる。宿泊施設が追いつかない。

ホテルより割安で広い民泊にはどんどん旅行客が押し寄せます。

その話を聞き、新しく民泊施設を開設する人の多いこと多いこと。

あっという間に許認可施設は増えていきました。

(先日調べてみたら、大阪市の特区民泊の許認可取得施設数は3,300を超えていました。)

その間に当初から建築していたホテルも次々と開業しました。

するとどうでしょう?

足りなかった宿泊施設はあっという間に飽和状態です。

ブルーオーシャンだった海は一気にレッドオーシャンに。。。

競合施設が増え、価格競争に巻き込まれていきます。

それでも、1部屋を6万~7万/月で貸している一般賃貸に比べて、一泊6千円、7千円は取れていたわけですから、まだ2/3ほど稼働して入れさえすれば採算は合ってきます。

なんとか、維持はできていたのですが、一昨年は台風被害、昨年は韓国との政治問題から韓国人旅行客の激減、そして今回のコロナウィルスでの中国人団体客への渡航規制。。。

3年連続で思わぬ逆風が吹いてしまいました。

しかも、閑散期に何とか耐え忍んでようやく桜の季節がやってくる。

日本観光のメインシーズンです。

その時期に・・・

これは、民泊業界、観光業界、そして観光客で賑わう飲食店にとっては大打撃です。

先週も心斎橋で繁華街を歩いていると、

『えっ?ここはどこ?』

というほど、閑散としています。

地震などの天災が起こった時、旅行客の足は遠のきます。

旅行業界って、こういった影響を最も受けやすい業界なのかもしれません。

その分、一旦ブームになれば一気呵成に盛り上がります。

良いも悪いも世の中の情勢に影響を受けやすいということですね。

コロナウィルスは沈静化するどころか、広がりを増しています。

アメリカのインフルエンザの死亡者の一部もコロナウィルスではという話も出始めました。

イタリアでもコロナウィルスの患者が100名を超えたという報道がされています。

世界各国に広がりを見せだしており、世界の観光業界でも大きな影響を今後も与えていきそうです。

東京オリンピックはどうなるのでしょうか?

予定通り開催はされるのでしょうか?

大阪だけではないかもしれませんが、民泊業界には大きな影響がすでに出始めています。

旅行客の予約キャンセルが相次ぎ、経営がままならないようになってきています。

リネンや清掃などの外注先に支払いが滞ったり、賃貸先の家主さんに家賃が振り込まれてこないなどの声が多く聞こえるようになってきています。

新築で施設を建築した事業者さんでも、予定通りの売上が見込めないため、ローンの支払いに窮するところも出てきているようです。

こうなれば当然そういった物件が市場に出回ります。

つい先日までは、物件取得どころか用地取得にも困っていた状況だったのに、物件情報があふれかえってきました。

これをチャンスととらえるか、ピンチととらえるか?

コロナウィルスの問題があと数ヶ月続いてしまうようだと、多くの民泊施設、新規参入のホテル事業者は経営難経営破綻に陥ります。

不動産物件も市場に出回り、市場価格が暴落する恐れもあります。

また、金融機関も融資金の未回収が増え、融資の引き締めに回る恐れも出てきます。

つまり、物件は増えるが買える人は少なくなる。

供給過多になる恐れが出てきているということです。

インバウンド需要で大阪の地価相場は大きく上昇しました。

それはその土地の利用価値が大きく広がったからです。

多くの人が集まり、お金を落としていく。

当然、店舗の売上も増えるので賃料相場も上昇します。

一般賃貸物件として運営するより高利回りが見込めるホテル業、民泊施設では、従来の土地相場より高値で土地取引が行われました。

今度はその反動が起きる可能性が出てきています。

コロナウィルスの問題が沈静化し、東京オリンピックが無事に開催され、世界各国から多くの観光客が予定通り集まれば、今回のこの騒動、絶好の買い場が訪れていたんだなと思えるかもしれません。

これはピンチなのかチャンスなのか。

分かるのは数年後なのかもしれませんね。

問題はどれだけの数の事業者が沈静化するまで持ちこたえれるか。

ここにかかっているような気がします。

私たちの仕事は、不動産の仲介をすることです。

いい時も悪い時も、その仕事の内容は変わりません。

必要としている人に、必要な情報を提供することだけです。

今回も、不動産の有効活用をメインに考え、民泊がだめだったら何をすれば活用できるのか、そもそも民泊やホテル経営が今の時期を乗り越えれば復活できる事業なのか、そこまで見極めて提案していくことが求められているような気がします。

今、RE/MAX L-styleにも旅館業経営者さんたちから多くの相談が集まってきています。

その方それぞれがお持ちの物件や状況に合わせたアドバイスをさせていただきながらお手伝いをさせていただいております。

早めのご相談をいただければ対応策は出せているのですが、中にはすでに支払いがSTOPしているケースや事業撤退を進めてしまっているケースもあります。

悩む前にまずご相談ください。

一人で考えていてもいいアイデアは生まれません。

RE/MAX L-styleには、多くのエージェントが在籍し、各エージェントがアイデアを持ち寄りチームとして解決策を模索しています。

三人寄れば文殊の知恵って言いますが、10人集まれば無双の知恵です。

ぜひ一緒に解決しましょ。

一人で悩む前に、ご相談をお待ちしております。

この記事を書いた人
大西 征昭

オーナー

大西 征昭Masaaki Ohnishi

不動産のことなら何でもお任せ。
ただの不動産屋ではないです、不動産の専門家です

  • line
  • facebook
  • twitter
  • instagram
  • youtube
  • tiktok