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  3. 【住宅ローン】と【アパートローン】
2020年10月21日

『収益用の不動産を購入したいんです。でも何から手を付けたらいいか分からなくて。』

こういう方が、毎月のように当社には来られます。

もちろん初めてこういった物件を購入したいと考えている方々です。

この中で、半数以上の方は現金一括購入ではなくローン利用での購入を望んでおります。

まずここで知っておかないといけないことがあります。

不動産の融資には、大きく分けて【住宅ローン】【事業用ローン】が存在していること。

住宅ローンというのは、全ての【住宅】のために利用するローンではなく、【自ら居住するための住宅を購入するためのローン】に使うもので、持ち家を促進するために非常に格安な金利で提供されています。

収益用の不動産を購入する際には、住宅ローンは利用できず、【アパートローン】と呼ばれるような【事業用ローン】を利用することになります。

今の時代、マイホームを購入する際には、その不動産の物件価格だけでなく、仲介手数料や登記費用、火災保険料などの諸費用まで借りることができます。

フルローンというやつです。

※物件価格を上回っているため、本来ならオーバーローンと呼んでもいいのかもしれません。でも、オーバーローンという言葉は投資用不動産の世界では違う意味で使われたりするので、ここではフルローンと呼んでいます。

これもマイホームを所有するという大義名分ための特別な措置です。

利用しないと損ですし、また今は未曽有の低金利の時代なので、例え頭金をお持ちの方でも頭金を入れずに購入することをお勧めしたりすることもあります。

でもこれはあくまでマイホームを購入する際の住宅ローンを利用する時だけのお話です。

一般的に投資用の不動産を購入する際に利用するローンの場合は、フルローンではなく自己資金の提供を求められます。

投資というものに対して、自己資金を入れることの覚悟を見計らうのと融資側のリスクを少しでも軽減するためです。

政策金融公庫が開業の際、事業計画書を提出させ、融資基準として自己資金の割合に対して融資金の貸し付けをするのと同じですね。

お金を借り、建物を賃貸し賃料を得るという事業計画が成り立つかどうか、またその事業に自分はいくら出資し、いくらの資金調達をしたいのか、そういう観点です。

昨今、この不動産投資に対し違う観点から融資を実行する金融機関が現れました。

サラリーマン投資家さんに向けて、物件価格の大部分または全額を融資しようとする動きです。

みなさまもご存じの通り、スルガ銀行であったり、高年収サラリーマンに向けてのオリックスやセゾンなどの金融機関です。

彼らは借入する個人が作成する事業計画ではなく、案件を持ち込んだ不動産業者さんの事業計画や、借上業者さんが提案する借上賃料を元に融資を実行しました。

その結果どういうことが起こったか?

みなさまもご存じですよね。

新聞やテレビで報道されている通りのことです。

相場より高い賃料での収支計画が立てられていたり、その通りの支払いが行われなかったり。。。

ここで伝えたいことは、事業計画は誰かに立ててもらうものではないということ、自分でしっかりと事業計画を練りその通りに実践するということです。

多額のローンを組み不動産を購入したが、思っていた収益が得られない。

こんな泣き言を言っても後の祭りです。

不動産屋さんに泣きついても

『今は相場が下がっていますから辛抱するしかないですねー。』

『時期が悪いですね。家賃を下げて募集しなおしましょう』

などとはぐらかされるだけです。

きっと売買契約書にはこんな文面が書かれているはずです。

現在締結されている賃貸借契約書上で定められている賃料は、賃貸借契約締結時において定められたものであり、将来にわたりこの賃料が保障されるものではありません。

つまり、将来にわたり現在の賃料が保障されているものではないということです。

当然と言えば当然なのですが、このことを深く考えずに不動産投資に足を踏み入れる人は後を絶ちません。

今の日本では、10年後自分がどんな職業に就き、どこに住み、どんな生活をしているのか、それを想像するのも難しい世の中になっています。

住宅ローンの場合は、家を買わなくても家賃を払わなくてはいけません。

家賃を払い続ける代わりにマイホームを購入する。

それは分かります。

アパートローンの場合は、自分が今までやり続けた仕事で独立したわけではなく、やったことのない事業を開業し、しかも25年、30年という超長期のローンを組む。

本来であればよほどの勝算がなければやってはいけないことですよね。

なので、私個人の意見を言うならば、最初の不動産投資は現金で行うべきです。

しかも、余剰資金で。

ここで、不動産投資の基礎を学び、大家業としての経験を積み、勝算を得てから融資を利用しチャレンジする。

これが正しいプロセスなんじゃないかな。

なのでこれから不動産投資を志す人は、コツコツでもいいので少しづつ貯蓄して余剰資金を作りましょうね。

200-300万円あれば買える物件もありますので。

この記事を書いた人
大西 征昭

オーナー

大西 征昭Masaaki Ohnishi

不動産のことなら何でもお任せ。
ただの不動産屋ではないです、不動産の専門家です

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