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  3. 初回ヒアリングの重要性
2020年9月26日

初対面のお客様とお会いするときに何を聞いて、何を質問すべきなのか?

と、よく営業マン(うちの場合はエージェントですが)に聞かれます。

今までは『お客様アンケート』とか『お客様ヒアリングシート』なるものを作って、ここに買いてある内容は確認するんだよと教え込んでいました。

でも最近、

『ん?これは違うな?』

ということに気付き始めました。

ただ単に不動産仲介の営業マンであるならば、『売るため』『貸すため』に聞くべきことを網羅した『お客様アンケート』や『お客様ヒアリングシート』でよかったのです。

そこには、そのお客様の会社名や業種、職種、年収や家族構成、希望の条件などが列記されていますので。

でも、私たちエージェントの仕事はただ単に部屋探し、物件探しをする仕事ではないのです。

お客様のライフプラン、人生の設計をお手伝いする仕事です。

目先の不動産を紹介するだけでなく、その物件を購入するメリットやリスクを説明し、将来の展望や資産をお子様たちに引き継ぐためのお手伝いをしていくことが求められています。

ここでメリットとデメリットと書かないことには一つ理由があります。

デメリットとは、『不利益』や『損失』を意味します。

そもそもお勧めする物件に、不利益や損失を招くことがあってはならないのは当然です。

防げるが、多少のリスクは負う必要があります。リスクのないところにリターンはないのですから。

私たちの仕事はそのリスクの回避の仕方や、回避するタイミングもアドバイスさせていただくことです。

回避できるリスクなら背負ってもいいわけですからね。なのであえて『リスク』と表現しています。

話を戻します。

最初のお客様へのヒアリングについてです。

今賃貸物件に住んでいて、マンションや戸建を買いたいとお越しになったお客様がいるとします。

従来の不動産屋さんでは、『売る』ための営業ですから、このお客様がまず

ローンを組める人なのかどうか?

そして組める人ならいくらまでローンを組めるのか?

そこをまず聞こうとします。

ローンを組めないお客様で、ローンを組まずに買える自己資金を持っていないお客様なら接客する時間さえももったいない、ガソリン代を使ってわざわざ案内するのももったいない。そういう考え方になります。

まず入り口の部分で『お客様』『否か』を判断します。

お客様なら、いくらまでのローンを組めて、自己資金を含めいくらまでの物件なら購入できるのか、そこを判断します。

そのために『勤続年数』や『年収』、『職種』や『業種』雇用保険や社会保険の有無などを確認していくわけです。

で、晴れて不動産業者さんから『お客様』と認めてもらい、物件紹介が始まるわけです。

これっておかしいことですよね?(笑)

食堂に入って席に座りトンカツ定食を注文しようとしたら、『まず代金を払ってもらえるかどうか分からないので財布の中身を見せてください』と言われているようなものです。

私もお客様に物件紹介する前にお仕事の内容や収入なんかは確認します。

就職して間もないお客様もいますし、自営でお仕事を始めたばかりのお客様の中にはいます。

その場合でもお客様自身がどんな不動産に住みたいのか、なぜ今このタイミングで購入を考えているのか、そこをヒアリングします。

多くのお客様の場合、『今住んでる家賃とローンの額を見比べるとそんなに変わらないから』そこからスタートしてしまっています。

これが、収入に対して買える上限の物件を購入してしまう要因へと繋がっています。

『今のお家賃はいくらですか?駐車場代合わせて9万円ですか?毎月9万円の支払いなら3,400万円ほどの借入なら同じ支払額で収まります。』

そうやって想定以上の金額の物件を購入して待ち受けている未来は・・・

賃貸のいいところは、生活環境が変わればいつでもすぐに引越しができるところです。

お子様が生まれた。広いところに引越ししよう。

奥さんが仕事やパートを辞め育児に専念する。収入が減るので安い家賃のところへ引越しよう。

こういう選択肢が持てるのですが、一度購入してしまうと安易にそういった選択肢が持てなくなります。

ですので、お子様が生まれても、奥さんが仕事を辞めても、また今回の新型コロナウィルスなどの影響で給料やボーナスが減少しても住宅ローンは払い続けなくてはいけません。

万一のことを考えて、その場合でも滞納なく支払える金額でローンを組む、これが大原則になります。

お子さんを作る予定があるのか、いつまでも共働きを続けるのか、またサラリーマンを定年まで続けていくのか、全て考慮して住宅購入をプランニングしていく必要があるのです。

それが私たちの仕事、エージェントとしての仕事です。

物件紹介だけでなく、その後の人生設計のお手伝いをするのも仕事です。

そのためには、初めてお会いした時に年収やお仕事の内容、勤続年数より、聞かなければいけないことはその人のライフプランです。

住宅購入を検討しているお客様に対しても、いくらの金額の不動産を購入したいかではなく、

今買うべきなのか

そこをまず検証していかなくてはいけません。

エージェントはお客様の最初の相談者ではなく、最終相談者になるべきなのです。

もちろん初期の段階で方向性を決めるための相談を受けることがあります。

その場合でも最初から最後まで相談を受ける相手は自分でありたいですよね。

今後とも不動産のことは、ぜひRE/MAX L-styleまでご相談ください。

みなさまのご相談お待ちしております。

この記事を書いた人
大西 征昭

オーナー

大西 征昭Masaaki Ohnishi

不動産のことなら何でもお任せ。
ただの不動産屋ではないです、不動産の専門家です

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