先日の続きです。
前回のお話では
『不動産投資は経営と同じ』だと思ってくださいねー。
というお話と、
『うまい話には裏がある』
というお話。
そして、
『自分で判断できる能力(知識・情報)を身に付ける』
というようなお話をさせていただきました。
そして、最後に知識や相場観がない人は、物件探しの前に信頼できる担当さんを探すことが最も重要な作業となります。
というところでいったん中締めとさせていただいたのですが、今日はその続きから。
あなたが、物件購入を検討していて、どこかの不動産屋さんに来店したとします。
そこで初めて会った担当者さんが、相談してすぐに物件の提案をしてきたとしたら、その営業マンは避けた方がいいかもしれません。
だってその営業マンは、あなたの未来より目先の売上げに目がいってるからです。
その営業マンにとって、目的は売買契約を締結すること、仲介手数料を受け取ることになっています。
マイホームを購入するなら、どこでいくらまでの物件を探しているという相談ではなく、自分たち家族にはどんな物件が適していて、いくらまでの支払いなら無理なく支払っていけるのか?
いくらまで借りれるかじゃないですよ?
毎月いくらまでの支払いなら無理なく支払えるかですよ。
不動産屋さんに行くと、年齢や年収、勤続年数を聞かれます。
それらの情報から、銀行さんがいくらまでなら貸してくれるかを簡単に弾くことができます。
『◯◯万円までなら融資可能です。その場合毎月の支払いは◯◯円になります。35年ローンになります。』
2千万円の物件を売るより3千万円の物件を売る方が手数料が大きくなりますし、そもそも物件の質が良くなります。
築年数が新しくなったり、土地が広くなったり。
枠を広げた方が料理しやすいですからね。
でも、借入れできる上限まで借りてしまって大丈夫ですか?
大丈夫なわけがありませんよね?
クレジットカードで100万円の枠があるからっていって、一気に使い切りますか?
使わないですよね?
同じ話です。
不動産投資で自己資金◯◯万円あるからっていって、貯金全部使い果たして物件を購入しませんよね?
それこそ投資ではなく博打になります。
昨年たくさんの不動産関係の悪いニュースが報道されました。
預金残高を偽造しフルローンを受け何千万円、億単位の物件を購入してしまった話。
株式投資の信用取引でも100万円の資金で1千万円の取引はできませんよ。
少なくとも1割、2割の自己資金を用意できないのに融資なんか利用してはいけません。
マイホームの購入も同様です。
自己資金0でマイホームを購入してしまうから、毎月のローンに窮してしまうのです。
家を買えば家具家電も購入しますし、カーテンなんかも新調しなくてはいけません。
引越し代もバカにはなりません。
投資用物件を購入しても、入退去の際にはリフォーム費用が必要ですし、老朽化に伴う補修費も必要になります。
そのくらいの資金は最低限持ってないと購入に踏み切ってはいけません。
『自己資金0からでも大丈夫です。』
『融資先もこちらで用意しますので書類だけ集めてください。』
あーあ。
って感じですよね。
どこの金融機関なの?
金利はいくらなの?
何年返済?
これは変動金利?固定金利?
元利均等払い?元金均等払い?
このくらいの質問はぶつけましょう。
30年ローン、35年ローンを組むなら、最低でも30年後、35年後の建物の状態や、その間発生する補修費用なんかは頭に入れておかないといけませんし、道中の収支でその費用を賄えるだけのキャッシュフローが見込めるのかを判断しなくてはいけません。
これはマイホームでも同じです。
毎月の支払いをしながら、10年後の給湯器の交換費用、15年後20年後の外壁補修や設備交換費用が残せるか?
その余裕がないなら余裕がある支払額に抑え、その費用を捻出するような買い方をしなくてはいけません。
そんな話をしてくれる担当者さんに出会えたあなたはラッキーです。
親身になって相談に乗ってもらいましょう。
英会話を習いに行ったら、先生の言うことを聞くでしょ?
ゴルフのレッスンでも同じです。
できないことをできないと言う。
分からないことを分からないと言う。
この素直さを持たない人は必ず失敗します。
だって、不動産なんて千差万別です。
その土地その土地によって災害リスクが異なりますし、建物もその物件ごとに劣化状況は変わります。
分からないことを知ったフリをする。
知らないことを知っているようなフリをする。
これが高学歴の人が陥りやすい行動です。
『あんなに頭がいいのに、何で騙されちゃったんだろうねー?』
頭がいいから今さら聞けないよ、知らないなんて言えないよ。
このプライドが失敗を招いてしまうのです。
周りに相談できない人は失敗します。
続きはVOl.3で