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  3. 不動産営業は【狩猟型】から【農耕型】へ
2021年3月6日

不動産の営業と聞いて、どんなイメージを持ちますか?

ギラギラしている

ガツガツしている

怖い

まだこんなイメージを持つ方も少なくはありません。

一度電話番号を教えるとしつこく電話が掛かってくる。

まぁ、そんな不動産屋さんもいますよね。

30年ほど前の不動産屋さんはパンチパーマにストライプ柄のダブルのスーツ、先の尖った靴に金の腕時計。

絵に描いたような悪徳不動産屋さん、こんな営業マンがゴロゴロいました。

(下の絵ほどはひどくないですが)

お客さんが物件を決め切らずに悩んでいると、事務所の鍵を閉めて軟禁状態。。

こんな話もあったくらいです。

そりゃ怖いというイメージを持つのも当然です。

でも、そこから長ーい年月が経過し、不動産営業マンのスタイルは変わってきました。

情報がクローズドの時代は、まず不動産屋さんに足を運び物件を紹介してもらう。

ここからがスタートでした。

今でもまだ反響型の営業スタイルの不動産屋さんがほとんどですが、その前は来店型の営業スタイルです。

駅前の1階店舗で網を張り、来店したお客様をどれだけ効率よく仕留めるか。

こういう戦いだったのですね。

そこから情報誌の時代へと変化し、ネットで集客する時代へと移っていきます。

情報誌で集客しようとネットで集客しようと、来店型の時とやっていることは変わりません。

網を仕掛け獲物がかかるのを待ち、かかった獲物を仕留める。

仕留めるとい表現があまりよろしくないので、釣り上げるにしましょうか・・・

どちらも変わらないかな?(笑)

 

実はいまだにおとり広告、誇大広告ってなくなっていないのですよね。

先日も数年という長期間、空いていない物件を掲載していたと行政処分を受けたケースもありましたし、新築戸建なんかでは『~(カラ)打ち』という、2,980万円~という表現で誤認を促す広告が継続されています。

『この価格の標準仕様は〇〇になっていまして。。お勧めはこちらの仕様のタイプで。。』

みたいなやつですね。

一人一人のお客様を仕留めていく、釣り上げていく。

まさに【狩猟型】の営業スタイル、これが従来の不動産会社でした。

 

でも最近は少しづつ変わってきています。

当社に来社いただけるお客様、物件の問い合わせから現地待ち合わせでお越しになるお客様、その大多数が当社のホームページをご覧になっています。

それどころか、メールでやり取りしている担当者、電話でお話ししている担当者をSNS等で検索し、どんな人物かを調べてお越しになるお客様もいます。

でもこれって当然のことだと思います。

家を買う場合なら家族構成や年収、資産状況、借金の有無まで確認されるわけです。

賃貸の場合でも、会社の同僚にも明かしていない自宅の住所を知られるわけです。

信用できない担当者には、個人情報を話したくない。

当然の権利です。

なので、営業の方法も少しづつクリーンになってきています。

いいことですよね。

 

でもこれはまだ営業というくくりの中の話だけです。

一人一人のお客様を大切にし、継続したお客様になっていただくという他の業界では極々当たり前の話が、不動産業界ではまだまだ少ないのですよね。。。

お洒落なカフェでも居酒屋さんでも、駅前にある美容室でも常連のお客様を大切にします。

どれだけリピーターを呼び込めるか、これがビジネスの基本なはずなんです。

でも不動産は高価な買い物。一生に一回の買い物。

こんなイメージが植え付けられており、不動産屋自身もそう思っているフシがあります。

一生に一回しか会わないから、一生懸命丁寧に仕事しても関係ないやん。

不動産営業マンがそう思っているかどうかは分かりませんが。。

でも、どんな商売でも今はファンビジネスという表現が多く聞かれるようになってきました。

自社のファンになってもらう、営業さんのファンになってもらう。

こうなることにより紹介やリピーターが増えるというものです。

まさにエージェントの仕事はこういう仕事。

ファン作りをするのが仕事です。

日本では不動産は一生に一回の買い物と言われていますが、アメリカのような不動産屋さん(向こうでは不動産屋という蔑んだ表現はしませんが)は職業がステータスになっており、人生のうちで何度もお世話になる仕事という位置付けになっています。

6-7年に1回住み替えするという文化の違いもありますが、中古住宅を資産の償却(20年経てば建物価値は0ですという押しつけ)という位置付けではなく、資産をバリューUPして売却するお手伝いもするからです。

建物が中古になったからといって、ただ同然で売り払う必要もありませんし、リセールを大切にしています。

なので、新築住宅より中古住宅の流通市場が大きくなっているのです。

日本では、建物は劣化していき朽ち果て、最後には資産価値がなくなる。

こういった考え方を消費者に押し付け、新築販売に誘導しています。

圧倒的に新築住宅の流通件数が不動産市場の中で占めてる理由はこういう理由なんですよね。

 

2018年の調査、総務省「平成30年住宅・土地統計調査」、国土交通省「住宅着工統計(平成30年)」によると、全住宅流通量の約14.5%しかありません。

これは、欧米諸国に比べてもかなり低い水準です。

アメリカの全住宅流通量における中古住宅の比率は約81.0%、イギリスは約85.9%とその差は明らかです。

自分の回りを見渡してください。

『家を買った』

という人の中で、新築住宅を買った人の割合はどんな割合を示していますか?

どれだけ多いことか。。。

もちろん日本の場合、この数値は新たに新築住宅を買った人だけでなく新築に建て替えた人も含まれていますので、ここまでの差はないとはいえ、欧米のこの数字には程遠い数値には違いありません。

日本ではまだ新築神話というものがあるのですよね。

不動産業者、建築業者が自分たちに都合いいように作り上げたストーリーだと知らずに。。。

 

なので、私自身は数年前から中古住宅の市場割合を変えていきたいと強く願っています。

ステージングをしたり、インスペクションを推奨したり、様々な方法で不動産の資産価値を向上する、その不動産の良さを伝えていく作業をすることにより、安価で不動産を手放すことは少なくなっていくはず、そう考えるからです。

お客様にも知識を共有し、高く売るためのテクニックを伝授していく。

伝授するというよりは、一緒に協力して不動産価値を上げていくということですよね。

高く売れるようにお手伝いをすることにより、そのお客様は売却時に資産を減らすことがなくなります、

不動産を買って、売ってを繰り返しても資産が減らないなら、住み替えがもっと活発になってくるのでは?

という狙いです。

今の新築一戸建、判で押したような100㎡の4LDK、こればっかりです。

でも、そんなに広さって要りますか?

賃貸住宅って100㎡超えのお部屋はほとんどないですよね?

つまり、本来はそんなに必要ないってことなんです。

でも、90㎡~100㎡ないとリセールの際に売れない。

こう思っているから、必要のない100㎡の新築を買うのです。

でも、新たに買う人はまた新築100㎡の一戸建を買います。中古を買いません。

で、価格を大幅に下げて売らなくてはいけなくなります。

ね。

騙されているというか、何か理不尽に洗脳されていませんか?

新婚さんの時は2LDK、子どもさんが生まれて3LDKに引越する。

子どもさんが増えたり、親御さんを引き取ることになれば4LDKに住み替え、また子どもが成長し一人暮らしをするときには夫婦2人で住める2LDKに引越する。

これが賃貸住宅ではなく購入物件でできれば最高ですよね。

そんなライフスタイルのお手伝いをしたいというのが、私の悲願です。

そのためには、購入時に資産価値の下がりにくい物件を提案し、売却時には少しでも高く売るためのお手伝いをする。

お客様にも、家の手入れをきちんとしていただき、丁寧に住宅を使用してもらう。

定期的に点検や修繕をしていただき、資産価値を下げないよう協力してもらう。

長ーいお付き合いをしていく。

これがこれからの不動産屋さんの在り方になっていくのではないでしょうか?

RE/MAXのエージェント制度ならその仕事のスタイルを実現することができるはずです。

農耕型ビジネスへの転換です。

不動産も新時代に突入してきました。

お客様とともに成長していきましょう

この記事を書いた人
大西 征昭

オーナー

大西 征昭Masaaki Ohnishi

不動産のことなら何でもお任せ。
ただの不動産屋ではないです、不動産の専門家です

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