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2021年11月2日

RE/MAXエージェントの数は日本全国で益々増加中です。

今、エージェントの総数は250名、加盟店の数は40店舗弱。

副業OK週休3日制など、日本社会全体の働き方に関する考え方が変化してきているのも後押ししています。

ちなみに、うちのオフィス、RE/MAX L-styleには現在17名のエージェントが在籍しています。

ただ、専業でエージェント活動をしている者ばかりではなく、兼業で活動しているエージェントもいます。

不動産仲介という仕事、今日始めたばかりですぐに結果が出るものではありません。

例えば、売買仲介の場合、案内~契約~引き渡しまでを考えると最短でも1ヶ月程度要します。

自社買取り案件などでは、3日後に決済とかも物件によっては可能ではありますが、一般のお客様相手にそれを強要するのは不可能ですよね。

しかも営業を始めて初日に売買の申込を受けることが出来る可能性はほぼ皆無です。

まずは最初の1~2ヶ月は種まき期間

戦略と方向性を決めて歩みだすことを指示しています。

だいたい、成果、結果が伴ってくるまで約3ヶ月。この期間は辛抱の期間です。

不動産の仕事は、狩猟型ではなく農耕型であるべきだと思っています。

畑を耕し、種をまく。

一つ一つ愛情をこめて育て、出来上がった農作物をおいしくいただき、また種をまく。

この繰り返しです。

不動産業は、以前からカウンター営業反響営業を主体にして成り立っていました。

家を購入したいというお客様、部屋を借りたいというお客様が会社に来店し、そのお客様を案内し契約する。

不動産業者の多くは、不特定多数のお客様をどう呼び込むか、こればかり考えて営業していました。

SUUMOやathomeなどのポータルサイトに数多く掲載すれば反響を取れるよ。

以前なら、新聞折込は〇万部入れないと電話も鳴らないよ。

とにかく、お金を使い一見のお客様を多く取り込んだ会社が売上を上げていく。

こんな構図でした。

広告費を多く使える会社は来店客であふれかえり、広告費を使えない会社は誇大広告、おとり広告でお客様を呼び込む。

最悪の循環ですよね。

儲かるのはポータルサイト側のみ。

お客様主体の営業活動ではありません。

お客様側も不動産会社の優劣もわかりませんし、その見分け方も分からない。そもそも信用できる不動産会社なんかないと思っている人もいたくらいです。

なので自然と信用できる不動産屋さん、信用できる営業マンを探すのではなく、いい物件をポータルサイトの中から探す。

これの繰り返しになっていました。

でも、私たちRE/MAXの不動産エージェントは、ポータルサイト、カウンター営業に頼らないスタイルで活動しています。

ここに多大な広告費が必要ないため、エージェントが受け取れる報酬の割合も非常に高いものとなっています。

購入物件、賃貸物件をお探しのお客様にとっても、誇大広告、おとり広告も一切ない物件紹介ですので、ご安心いただけるのと、会社自体に来店する必要がない(ZOOMなどでリモート案内も可能)ので、無駄な時間を過ごしてもらうことのない営業スタイルです。

ここで疑問に思うのが、ポータルサイトや折り込み広告に頼らず、エージェントはどうやって集客しているのか?

ということですよね。

ここからが農耕型不動産営業のお話です。

エージェントはまず『種をまく』という作業が必要だというお話をしました。

種をまくといっても、別にお金をばらまくわけでも、本当の農作物の種をまくわけでもありません。

今家が欲しい、今部屋を借りたい。

エージェントは、そんな目先の目的があるお客様を目的にしてはいけません。

物件探しをする前にまず、賃貸を借りるべきなのか、今のタイミングで購入するべきなのか、そこから始まり、今買うとしたらどのような物件を買えばいいのか、将来また引越しすることがあるのかないのか、そんな話を長々とヒアリングします。

私たちの仕事は、家を探すことだけではありません。

◯◯駅から5分以内、築◯年以内、予算は◯万円以内、それに該当する物件を抽出するだけならAIの方が便利です。

今のAIなら該当する物件がなくても、近い物件といって提案までしてくれます。

ただお客様の条件に近い物件を探すだけならAIに勝てることはないかもしれません。

なので、私たち不動産仲介の仕事で求められることは、家を探すことではなく、本当にお客様にとって最適な物件を提案することになります。

生命保険、損害保険の世界でもネット割引というものがあります。

ネットから加入すれば、営業さん、代理店に支払う手数料が不要だからです。

こちらの業界でも、ただ保険を紹介するだけの営業マンは淘汰されました。

必要ないからです。

でも、実際にはどうでしょう?

保険の営業さんは不要ですか?

私個人的にはとても必要な仕事だと思っています。

どんな保障を担保しておけばいいのか、どんな保険に加入すべきなのか、いくらくらいの保険料が適切なのか、素人である自分には判断がつかないからです。

なので、仮にネットから加入する方がいくらか安いからといって、そちらから加入することはありません。

自分に万一のことがあった場合でも、担当さんがついてくれていれば安心というのもあります。

私たち不動産業界でも、同じことが言えるのではないでしょうか?

ご主人に万一のことがあった場合、住宅ローンを組んでいれば団体信用生命保険というものがついていますので、その保険により住宅ローンの債務は消えます。

その手続きの方法であったり、その先の生活の不安を考え売却した方がいいのか、または新しい部屋を借り家賃を消費することを考え、ローンのなくなった家に住み続けた方がいいのか、それを相談する相手がいた方が心強いと思いませんか?

家を売った後、幸せにその家で暮らしている間は、私たちの存在は必要ないかもしれません。

でも、人の人生、いつも晴れの日ばかりではありません。

不慮の事故、思いがけない雇用先の倒産、親の介護、いくつもの苦難が待ち構えている可能性もあります。

そんな将来のリスクについても一緒に考え、寄り添うことができるのも私たちの仕事です。

そんな時に、ふと私たちのことを思い出してくれればいいのですが、名刺を探しても見つからない。

連絡先も消してしまって分からない。

こんなこともあり得ますよね?

なので、お引越しをされた後も定期的に訪問したり、手紙を送ったりしていた時期もありました。

今はLINEであったり、SNSで自分が情報発信することにより思い出して下さったりするわけですから、とても便利な時代です。

人の記憶に残る仕事

これも種植えの仕事と同じです。

そういえば、プロ野球日本ハムの監督に新庄剛志さんが就任しました。

彼は記録に残る選手ではなく、記憶に残る選手でした。

なので、監督候補のラインアップの中で名前が登場したのかもしれません。

人の記憶に残る、簡単ではありませんが誰にでもなることができるものです。

昔の彼女のこと、昔の友人のこと、ふと思いだすことってありますよね?

お客様一人一人に対して、そういう存在になれればいいのです。

一生懸命仕事をし、その後も放ったらかしにするのではなくしっかりと見守っていく。

農耕とよく似ていると思いませんか?

日本人は狩猟民族ではありません。

元々は農耕民族です。

なので、このやり方の方がしっくりくるなぁといつも思っています。

お客様を刈り取り、いなくなったら放浪し次の獲物を探す、こんなやり方は似合っていません。

日本中に、不動産業界の農耕型ビジネス、これをみんなで広げていきませんか?

日本中に散らばるRE/MAXエージェントとともに。

 

この記事を書いた人
大西 征昭

オーナー

大西 征昭Masaaki Ohnishi

不動産のことなら何でもお任せ。
ただの不動産屋ではないです、不動産の専門家です

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