その老後、本当に安心ですか?第2章【お金編】年金だけでは足りない?老後資金のリアル
目次
老後の生活費、いくら必要?

- 公的データから見る「65歳からの25年間」
- 夫婦の生活費目安 → 月26〜28万円×12ヶ月×25年=約8,000万円!?
- 年金で賄えるのは平均月22万円前後 → 毎月4〜6万円の赤字
「老後2,000万円問題」あるいは「3,000万円問題」──一度は耳にしたことがあるこの言葉。
しかし、これを“誰かの話”と思っていたら危険です。
総務省の家計調査(高齢夫婦無職世帯)によると、毎月の支出は平均で26万〜28万円。
一方で、夫婦の年金受給額は平均22万円前後。
つまり、月4〜6万円の赤字が発生しているということです。
これが25年続けば、
月5万円の赤字 × 12ヶ月 × 25年 = 1,500万円
さらに、住まいの修繕費や医療・介護・葬儀など、“イレギュラーな支出”が追加されれば、3,000万円の備えが必要と言われるのも納得です。
“3,000万円問題”は他人事じゃない
「ウチは持ち家があるから大丈夫」
「年金もそこそこ出るし、節約すれば何とかなる」
そう思っている方も多いかもしれません。
しかし、時代は大きく変わっています。
- 物価上昇 → 食費・光熱費・生活必需品がじわじわと負担に
- 社会保険料の増加 → 年金から天引きされる額も年々アップ
- 高齢化社会の進行 → 医療・介護費用がかかる期間が延びる
つまり、「暮らしていけるだけの資金」では足りず、「想定外に備える資金」も必要なのです。
3,000万円という数字は、今や“特別な家庭の話”ではなく、
「誰もが直面する可能性のある現実」です。

不動産を“資産”として活かす方法
老後資金に不安があるなら、まず見直すべきは「不動産」──つまり“住まい”です。
1. 不動産の売却 → 資産の現金化
築年数の古い自宅や空き家を売却することで、老後資金の一部を確保することが可能です。
特に都市部や立地の良いエリアであれば、売却益が得られるケースも少なくありません。
売却時には「3000万円特別控除」などの税制優遇措置も活用可能です。
ただし、売却に際してはタイミングや買主との条件交渉が必要であるため、事前に不動産の価値査定を行い、信頼できる専門家のサポートを受けることが重要です。
2. 賃貸に出す → 定期的な収入源に
今の住まいを賃貸に出し、自分は小さなマンションや高齢者向け住宅へ住み替えるという方法も。
固定資産税や維持費を賄えるだけでも、大きなメリットです。
また、家賃収入は年金の補完として安定した現金収入になるため、「住まない不動産」がある場合には活用を検討すべきです。
ただし、賃貸経営には空室リスクや修繕費用、管理負担も伴うため、信頼できる管理会社への委託も選択肢となります。
3. リースバックやリバースモーゲージ
住み続けながら自宅を売却するリースバックや、自宅を担保に生活資金を得るリバースモーゲージも選択肢の一つ。
将来の相続を見据えた資産活用にもつながります。
リバースモーゲージは、利息の発生や契約条件の制限(対象エリア・築年数など)に注意が必要ですが、年金がわりの資金として活用できる制度です。
✅ 大事なのは「不動産を所有する」から「不動産を活かす」への転換です。

最後の出費──医療・介護・葬儀
人生の後半には、まとまったお金が必要となる場面が少なくありません。

● 医療費・介護費
- 通院・入院費用、薬代、介護サービス…
- 介護施設に入る場合、月額15万〜25万円の負担も
- 自宅介護の場合でも、介護保険の自己負担や、手すり・スロープの設置費用など突発的な出費が発生します。
- 特に認知症や長期療養を伴うケースでは、月10万円前後の自己負担が5年以上継続することも想定されます。
● 葬儀・お墓・家財整理
- 一般的な葬儀費用は100万〜150万円前後
- 墓地購入や永代供養でさらに追加費用が発生(平均100万円程度)
- 遺品整理や不用品処分にも数十万円が必要になるケースも
- 実家や持ち家を片づける場合、家一軒まるごとの整理には50〜100万円かかることもあります。
こうした費用は、突然に、そしてまとめて必要になるケースが多いため、計画的な準備と情報収集が不可欠です。
✅ 「最後に必要なお金」を“見える化”し、事前に備えておくことが、本人にとっても家族にとっても大きな安心につながります。
今から始める、老後資金の戦略
3,000万円という数字に圧倒されてしまう必要はありません。
今から少しずつ備えていけば、十分に安心な老後をつくることができます。
✅ 今からできる5つのこと
- 資産の見える化: 預貯金・保険・不動産・投資信託など、保有資産をすべて一覧にして把握する。負債も含めて「純資産」を定期的に棚卸しするクセを。
- 支出の最適化: 毎月の支出を見直し、不要なサブスクや保険、使っていないサービスを解約。節約ではなく「ムダを削る」がポイント。
- 不動産の活用方法を検討する: 今住んでいる家や所有している空き家などを、売却・賃貸・共有持分処理などで「現金化・収益化」できないか、早めに整理しておく。
- 相続・終活の相談を始める: 遺言書の準備、信託契約の検討、相続税の試算など、家族が困らないよう“備える相続”を意識する。元気なうちがチャンス。
- プロに相談する: お金・家・相続…ひとりで抱え込まず、信頼できる不動産会社・税理士・司法書士にまずは一度相談してみる。最初の一歩が未来を変える。
まとめ|老後を「安心」に変える準備
3,000万円問題は、もはや“特別な人の課題”ではありません。 それは「いざという時」の話ではなく、「今から始める」現実的な人生設計なのです。
そして、RE/MAX L-Styleでは、そんなあなたの“これからの安心”を一緒に考えるパートナーとして、老後資金・不動産活用・相続対策のご相談も承っています。
あなたのこれからを、“不安”ではなく“戦略”に。 あなたの「次の25年」を、安心に変えるサポートをします。

