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2025年5月12日

目次

──90歳まで生きるあなたへ贈る“4つの備え”【第1章:住まい編】

前回のブログでは、90歳まで生きる時代における“4つの備え”として、

  1. 住まい
  2. お金
  3. 人との関係
  4. デジタル遺産

という4つのキーワードをご紹介しました。

今回はその中の「住まい」について深掘りし、あと25年安心して暮らせる家とは?をテーマにお話しします。

■ その家に、あと25年住み続けられますか?

65歳で定年を迎えたあと、90歳まで25年。

この四半世紀を、いまの住まいで本当に安心して暮らせるかどうか——

これが老後の住まい選びの出発点です。

■ バリアフリーは「入口」にすぎない。けれど…

高齢になると、身体機能の低下から、住環境の些細なことが「事故の原因」になります。

たとえば:

  • 段差での転倒
  • 浴室での立ちくらみ
  • 階段の上り下りのつらさ

その対策として、バリアフリーリフォームが注目されますが…

▼バリアフリー化の落とし穴

「老後に備えてリフォームしよう!」

この発想自体は間違っていません。

でも、注意すべきはいつ・どこまで・いくらかけるかです。


▶ こんな事例があります:

70代の夫婦が、築40年の自宅をフルリフォーム。
玄関スロープ、トイレ拡張、段差解消、浴室改修…
かかった費用は980万円。

→ ところが数年後、夫が施設入所し、妻は娘と同居へ。

→ 結果、リフォームした家は空き家に。

■ 判断のカギは「築年数」と「これからの暮らし」

リフォームよりも住み替えの方が合理的な選択となるケースは少なくありません。


判断ポイントYESの場合の対応
築30年以上建て替え・住み替えも視野に
階段が必須平屋やエレベーター付きマンションへ
子どもが独立減築・売却を検討
今後の介護リスクバリアフリー設計済住宅へ

■ リフォームより「住み替え」のほうが合理的な選択となるケースとは?

リフォームを選ぶ理由は、たいていこうです:

「住み慣れた家を離れたくない」
「リフォームすれば、また安心して暮らせるはず」

けれど実際には──

✅ その家、本当に“終の棲家”になりますか?

築30〜40年を超える住宅には、次のような問題がつきまといます:

  • 基礎や構造自体の老朽化(耐震基準も旧式)
  • 配管・給排水設備の老朽化(漏水リスク)
  • 断熱性能が低く、冷暖房費が高騰
  • 階段や間取りがそもそも高齢者に不向き

つまり、表面的なバリアフリー工事だけではカバーしきれない“住宅の寿命”があるのです。

■ リフォームと住み替え、コスト比較してみると?

項目フルリフォーム住み替え(新築or築浅中古)
工事費用約800〜1,200万円売却+買い替えで調整可能
築年数基本的に変わらず新築〜10年未満も選択肢
耐震・断熱改修には追加費用最新基準クリア済み
将来売却難しい(築年数×立地)資産価値を保ちやすい

💡リフォームは出費が“かかるだけ”の消耗戦になることも。

一方、住み替えなら「現住居を売却→次の住まいに充当」できるため、資産の組み換えが可能です。

■ 決断を先延ばしにすると、選択肢が“減っていく”

高齢になればなるほど:

  • 融資が受けづらくなる
  • 体力的に引越が難しくなる
  • 住み替え先の入居審査が厳しくなる(特に賃貸)

その結果、「本当は住み替えたかったのに」という後悔が残るケースもあります。


【実際の声】

「夫婦ともに70代前半、思い切って駅近のマンションへ住み替え。
病院もスーパーも近くて、何より階段がないって最高です。」
(元・郊外の戸建てにお住まいだった方)

✅ 住み替えが向いているのはこんな人

  • 家の築年数が30年以上
  • これからのメンテナンス費用が心配
  • 階段が必須な間取りになっている
  • 子どもが独立して空き部屋が多い
  • 「いつかは住み替えたい」と薄々思っている

「愛着」だけでは、家は支えきれない。

住まいは人生を支える“道具”。道具には、定期的な見直しが必要です。

■ 持ち家?それとも賃貸?

高齢期の住まい選びでは、「持ち家だから安心」とは限りません。

✅ 持ち家のメリット・デメリット

  • ◎ 資産価値、精神的安心
  • △ 維持費、相続・空き家リスク

✅ 賃貸のメリット・デメリット

  • ◎ 柔軟性、メンテ不要
  • △ 高齢者の入居拒否リスク、家賃負担の継続

📌 RE/MAX L-Styleでは、持ち家の売却や買い替え・住み替えに関する無料相談も承っています。

あなたの「これからの暮らし」に合った選択を一緒に考えませんか?

■ 忘れがちな「地域とのつながり」という安心

最後に見逃してはいけないのが、人とのつながりです。

  • 近所づきあいはあるか?
  • 緊急時に助けてくれる人はいるか?
  • 商業施設・医療機関へのアクセスは?

「どこに住むか」を考えるとき、多くの人は物件の間取りや設備ばかりに目が行きます。

でも──

90歳まで安心して暮らすために本当に必要なのは、“人とのつながり”ではないでしょうか?

最近では、シニア向けのコミュニティ型賃貸住宅も増えており、孤立しない住まい選びが注目されています。

▼ 「頼れる人がいる地域」と「孤立する家」、どちらを選びますか?

こんな声をよく聞きます:

「近所に声をかけてくれる人がいない」
「子どもたちは遠方に住んでいて、何かあってもすぐには来られない」
「そもそも、話し相手がいない」

いくら立派な家に住んでいても、孤独や不安に包まれた生活では、本当の意味での安心は得られません。

✅ 地域とのつながりを意識するチェックポイント

項目あなたの現状対応のヒント
緊急時に助けを求められるご近所さんはいますか?✅ or ❌ご近所関係の再構築・地域イベントに参加
徒歩圏内に病院・スーパー・薬局がありますか?✅ or ❌利便性の高い立地に住み替え
地域包括支援センターなどの公的支援が使えますか?✅ or ❌福祉・支援サービスの情報収集

■ 高齢者住宅という“選択肢”を知っておくことが安心につながる

家を買い替える・リフォームする…という選択肢だけでなく、

「高齢者住宅に住み替える」という選択も、人生後半の“安心の土台”になります。


📌 例えばこんな選択肢:

  • サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
     → 見守りサービス付き。プライバシーと安心が両立。
  • シニア向け賃貸マンション
     → バリアフリー設計+共用スペースで自然な交流が生まれる。
  • 高齢者コミュニティ併設型住宅
     → 同世代とのつながり、孤立の防止に。

🏠 RE/MAX L-Styleでは

物件の売却・住み替えだけでなく、高齢者住宅への紹介事業も行っています。

「自宅を手放したら、次に住む場所が心配…」

そんな不安を持つ方にも、ぴったりの選択肢を一緒に考えるお手伝いをしています。


■ 選択肢を知っているだけで、未来が違う

最初から高齢者住宅を選ぶ必要はありません。

でも、“いつかのために頭の片隅に置いておく”ことで、いざというとき、焦らずに動けます。

✅ 「家の機能」だけでなく、「地域と人とのつながり」を見直そう

  • ひとりで暮らしている方
  • 子どもと離れて暮らしている方
  • 地域で孤立しがちな方

そんな方こそ、住まいの“周囲”を意識するだけで暮らしの安心感がグッと高まります。

【まとめ】「どこに住むか」ではなく「どう暮らすか」が鍵

住まいの選択は、人生の後半戦において最大級の分岐点。

建物そのものよりも、そこに暮らす「これからの自分」をイメージすることが大切です。


▶ 次回予告:「90歳まで生きるには、いくら必要なのか?」

次回の【お金編】では、

老後資金の目安や、住まいにかかるお金、年金以外の収入源づくりまで掘り下げていきます。

「安心して住む」と「安心して暮らす」は、どちらも準備が必要です。

🏠 住み替え・老後リフォーム・資産整理に関するご相談は

【RE/MAX L-Style】までお気軽に!

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この記事を書いた人
大西 征昭

オーナー

大西 征昭Masaaki Ohnishi

不動産のことなら何でもお任せ。
ただの不動産屋ではないです、不動産の専門家です

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