2025年4月29日
「相続放棄・限定承認」って何?リスクを回避するために知っておくべきこと【リスク回避編】
目次
はじめに
相続は、亡くなった方の「財産」を引き継ぐものですが、財産には「プラス」だけでなく「マイナス」もあります。
もし借金や負債が多い場合、それをそのまま引き継いでしまうと、自分たちの生活を大きく脅かしてしまうことも。
そんなリスクを回避するために知っておきたいのが、「相続放棄」と「限定承認」という制度です。
今回は、初心者でもわかるように、リスク回避の基本を丁寧に解説していきます!

相続放棄とは?
相続放棄とは、
「私は一切相続を受けません」と宣言して、最初から相続人でなかったことにする手続きです。
✅ どんなときに使う?
- 故人の借金・負債が多い場合
- 負の遺産(負債>資産)しかないとき
- 過去に保証人になっていた場合
✅ 相続放棄するとどうなる?
- プラスの財産もマイナスの財産も、一切相続しない
- 相続放棄した人は最初から相続人でなかった扱いになる
- 次の順位の相続人に権利が移る(兄弟姉妹など)

相続放棄の注意点
✅ 期限に注意!
- 「自分が相続人だと知った日から3ヶ月以内」に家庭裁判所へ申述しないといけない
- 3ヶ月を過ぎると、自動的に「単純承認(すべて引き継ぐ)」とみなされる可能性がある
✅ 勝手に財産に手を出すとアウト
- 預金を引き出したり、車を売ったりすると「相続を承認した」とみなされ、放棄できなくなるリスクあり
- 放棄を考えるなら、一切財産に手を付けないことが重要
✅ 手続きは家庭裁判所で
- 書類を揃えて、相続人本人が家庭裁判所に申述
- 必要書類例:
- 相続放棄申述書
- 被相続人の戸籍謄本
- 申述人の戸籍謄本
限定承認とは?
限定承認とは、
「プラスの財産の範囲内で、マイナスの財産を支払う」という条件つきで相続を受ける手続きです。
✅ どんなときに使う?
- 財産と負債のどちらが多いかハッキリわからないとき
- 「プラスが多ければ引き継ぎたいが、万一マイナスなら避けたい」とき
✅ 限定承認するとどうなる?
- 相続人は、引き継いだ財産の範囲内で負債を支払う義務を負う
- マイナスがプラスを超えても、自分の資産から支払う必要はない
- 財産整理後、残ったプラス財産を受け取ることができる

限定承認の注意点
✅ 相続人全員で申請しなければならない
- 一人だけが限定承認することはできない
- 相続人全員が足並みを揃える必要あり(これが結構難しい…)
✅ 期限に注意!
- 相続放棄と同様、3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述が必要
✅ 手続きが複雑
- 限定承認は手続きが複雑で、税務申告も必要
- 専門家(司法書士・税理士)に相談するのが安心
相続放棄と限定承認、どちらを選ぶべき?
項目 | 相続放棄 | 限定承認 |
---|---|---|
目的 | すべて放棄してリスクをゼロにする | 財産の範囲内で相続を受ける |
メリット | 完全に縁が切れる | プラス財産を受け取れる可能性あり |
デメリット | すべて手放す(プラスももらえない) | 手続きが複雑、全員の同意が必要 |
向いているケース | 明らかに借金が多いとき | 財産状況が不明なとき |
失敗しないためのアドバイス
- 3ヶ月ルールを絶対に忘れない!
- 早めに財産調査を進める!
- 家族間で意思統一をしておく!
- わからないことは専門家に相談する!
✨まとめ
✅ 借金が多いなら「相続放棄」を検討!
✅ 財産状況が読めないなら「限定承認」という選択肢も!
✅ どちらも3ヶ月以内に手続きが必要
✅ 慎重に判断して、後悔のない選択を!
✨ ここまでの一言
相続の「リスク管理」は、知っているか知らないかで未来が大きく変わります。
相続は、感情や義理だけで進めてはいけない大切な手続き。
しっかりと情報を整理し、正しい選択をしていきましょう!
相続放棄や限定承認を理解したら、次に気になるのは「実際の手続きの流れ」。
次回は、相続発生後に必要な具体的なステップと、期限に追われないための実践ポイントを詳しく解説します!
次回Blog、「実際に何をする?相続手続きの流れ」初心者でも迷わない完全ガイド【実務編】をお楽しみに!
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