『こないだ買った戸建、賃貸の客付いたので利回り20%になったよ』

『表面15%ないとちょっとね』

こんな話をされている方がいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

利回り15%?20%?

すごいねー

って思うのが一般の人の感想ではないでしょうか?

でも私たちが見るのはただの利回りではなく、その家賃収入の安定性や今後発生する補修費など全て勘案して考えていきます。

地方の築古戸建を100万円前後で購入し、簡易なリフォームで貸出し、運よく生活保護者が入居してくれれば高利回りの物件は完成します。

問題はこの入居者がいつまで住んでくれるのか?

この入居者が退去したら、次の入居者が現れるまで何ヶ月要するのか?

居住中に発生する設備の故障や屋根の補修、雨漏りの対応などでいくらかかりそうなのか?

万一売却を考えた時に、はたして買い手は見つかるのか?

これらを全て考慮したうえで物件取得の判断をしていかなくてはいけません。

問題は見せかけの利回りではなく、いつまでその利回りが継続できるのか、そこに尽きます。

 

私自身も築古の戸建は嫌いではないので、買取の話がありタイミングが合えば購入しています。

でも最初にいくらの利回りになるかなどは考えません。

最初に考えるのは

この物件、売るのか賃貸に貸し出すのか?

まずこの2択です。

賃貸需要のなさそうな物件なら売却用の出口しか見ませんし、賃貸需要のある地域ならリフォームして居住用として売るか、賃貸付けしてオーナーチェンジ物件として売るのとどちらが高く売れそうかを判断します。

いずれの場合でも

いくら内装費用がかかりそうか?

外壁や屋根の張替えが必要ならその費用まで概算で計算します。

(業者を呼んで見積り出るのを待つ時間があればそうしますが、時間のない物件、足の速そうな物件なら自分である程度の推測をします)

買取りの場合はスピードが大切ですからね。

オーナーチェンジ物件として考える際には、

そもそも賃貸需要は見込めるのか?

ここまでリフォームすればこの賃料、ここまでのリフォームならこの賃料

などと、かける費用と家賃収入のバランスを考えて購入費用を逆算します。

賃料相場だけでなく、地域の不動産屋の募集条件、駐車場事情(車庫のない物件なら近隣で駐車場が確保できそうかどうか)などもチェックします。

・物件価格が500万円だったとしても、賃料5万円で賃借人が決まり

・キッチンなどの水回り、給湯器なども交換したのでしばらく追加の設備投資は必要ない

・今後10年は追加の設備投資は必要ない

となれば、表面利回りが12%でもオーナーチェンジ物件として購入するお客様にとっては悪くないのではないでしょうか?

その辺りを出口として考えながら物件を作り上げます。

『そんな利回りで売れるの?』

そういう声が聞こえてきそうですけど、結論から言うと場所によりますよね。

地方の駅も遠い物件などでは、たとえ現在賃借人がいたとしても、その入居者が退去すれば次の入居者が見つかるかどうかが不安になりますので、12%の表面利回りでは決まらないかもしれません。

かたや賃貸需要の強い地域なら、次の入居者を募集するのにも長期間を要することもない場合もあるので、この利回りでも十分と考えてくれる人も多いかもしれません。

・400万円で買える

・現況で5万円で賃貸中

・表面利回りは15%になる(5万円×12ヶ月÷400万円)

・内装工事、外装・屋根などの工事履歴がない

・浴室やキッチンなども交換歴がない

・貸出す時にリフォームをどこまでしているか分からない

こういう物件があったとしたらどうでしょう?

先ほどとの比較対象です。

この場合、この物件に潜むリスクをまず考えます

・この賃借人の退去リスクはどこまであるのか?

・現在貸出している賃料は近隣相場に比べて相応なのか?

・入居中に雨漏り等が発生して補修リスクがないか?

・退去した場合、次に貸出す際にどのくらいのリフォーム費用が必要なのか?

現在の入居者が今後ずっと長年住み続けてくれ、補修が発生しないとしたらこの利回りは魅力的ですよね。

でも、もしお風呂の故障や屋根の修理などが発生してしまえば1年分の家賃は吹き飛んでしまいます。

また、この入居者が退去するようなことがあれば、最低限室内リフォームは必要になり、募集に際しての部屋付業者さんへ支払う報酬を含めると1-2年分の家賃収入は吹き飛ぶかもしれません。

なので、いつまで現在の入居者が住み続けてくれるかがとても重要になりますが、そんなこと神のみぞ知るの話なので頭でいくら考えても結論なんて出ることはありません。

そういう場合どうすればいい?

入居者が退去しないことを祈るしかありません。(笑)

退去してしまった時点で、リフォーム費用数十万円~百数十万円、賃貸部屋付けの手数料が購入費用に加わりますし、新しい賃貸借契約で家賃が4.5万円に下がってしまうかもしれません。

そうなると。。。

仮にリフォーム費用が100万円、賃貸付けの手数料が10万円、かたや月額賃料は4.5万円、年間で54万円、利回りはいくらになりますか?

54万円÷510万円=10.5%

まあ、これでも悪くない投資にはなるとは思いますが。。

ここからはしばらく追加の設備投資は必要なくなるわけですもんね。

築古戸建投資の魅力は、高利回り

生活保護者や老夫婦、ペット飼育の家庭など、一般の賃貸マンションの入居者とは異なってきます。

その分、一度入居してしまえば長期間の入居が見込めることです。

ただ、一旦退室してしまうとリフォーム費用が安くは付かないこと。

そして募集期間がマンションに比べて長くなることが挙げられます。

投資ですから当然一長一短はあるわけです。

逆にウィークポイントはほとんどの場合、融資を利用できないことです。

基本現金投資がメインになるでしょう。

その分支払いがないので、売っても売らなくてもいいという選択肢も生まれます。

不動産投資向けの融資が厳しくなってきている昨今、現金での不動産投資にも注目が集まってきているように思えます。

くれぐれも悪質な物件には引っかからないようにしてくださいね。

それでは、次回【区分所有建物編】もお楽しみに。