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  3. 万博ロスは本当?中国マネーの撤退とこれからの大阪における不動産の見極め方
2026年2月8日

「2025年の万博が終われば、大阪の不動産バブルも崩壊する」

そんな不安を煽るような声は以前からささやかれていました。

さらに最近の政治摩擦による「中国マネー」の撤退という話も相まって、これからの投資や住宅購入を躊躇し始めている方もすくなくないかもしれません。

しかし、現場で動いている不動産のリアルは、皆さんが目にしているニュースとは少し異なります。

私は2026年、大阪の市場は「崩壊」ではなく、「本物の価値が見極められる選別期」へと突入するのではという見方をしています。

今回は、いろいろな視点から、今知っておくべき3つの真実を紐解きたいと思います。


「お祭りの後は下がる」は、本当なのか?

東京オリンピックが教えてくれたこと

「万博という大きなイベントが終われば、大阪の不動産バブルも弾ける」 ネットやメディアではそんな声も数多く聞こえていましたが、私は少し違う見方をしています。

ここで、今から数年前の東京オリンピックの時を思い出してみてください。 あの時も「選手村のマンションが一気に売り出されたら暴落する」「大会が終わったら不況になる」なんて、今の大阪とそっくりなことが言われていたんです。

でも、結果はどうだったか。 東京のマンション価格は、大会が終わった後も下がるどころか、むしろグングン上がっていきましたよね。抽選倍率が数十倍になった晴海フラッグ(選手村跡地)の熱狂は、今でも記憶に新しいところです。

なぜ、予測は外れたのか?

それは、不動産の価値を決めるのは「イベント」そのものではなく、イベントのために作られた「街の使いやすさ(インフラ)」だからです。

たとえば東京では、湾岸エリアと都心をガツンと繋ぐ新しい道路(環状2号線)が開通しました。それまで「ちょっと遠いな」と思っていた場所が、道路一本で「都心のすぐそば」に変わった。地下鉄の新しい駅ができ、バリアフリーが進み、新しい東京の魅力ある街が誕生したのです。

この「街そのものがレベルアップした」という事実は、お祭りが終わっても消えません。

今の大阪も、まさにこれと同じことが起きています。 「地下鉄中央線」が延伸されたり、「うめきた(グラングリーン大阪)」に世界基準のホテルや公園ができたり……。

これらは万博のために急いで作られたものかもしれませんが、万博が終わった後も、私たち大阪に住む人や投資家にとっての「強力な武器」として残り続けます。

私は現場で、東京での成功体験を知っている投資家たちが、「次はこのパターン、大阪で来るよね」と虎視眈々と狙ってた結果、同様の動き方になっていることを実感しています。

実際にグラングリーンの価格はすごいことになりましたしね。

「万博は終わり」ではなく、「世界水準の大阪の始まり」。 歴史を振り返ると、そう考えるほうがずっと自然なのかもしれません。

でも、でもです。

大阪万博後も上昇相場を続けていた大阪の不動産相場ですが、少し様相が変わってきました。それは、中国の動きです。日本への渡航注意喚起、中国⇔日本の渡航便の相次ぐ停止により、中国人の来日数が明らかに減少しているのです。


「爆買い」の蛇口が閉まった、2つの決定的理由

1. 経営管理ビザの「3,000万円」の壁

「動きが止まった感」の正体の一つは、これです。

2025年10月に施行された改正により、経営管理ビザ取得のハードルが劇的に上がりました。これまでは「500万円の資本金(=中古ワンルーム1〜2室分)」で日本への切符が手に入りましたが、現在は「3,000万円以上の事業規模」が求められるようになっています。

要件は資本金だけでなく、従業員の雇用にまで及んでいます。つまり、不動産投資をするためだけの法人では要件を満たせず、事業を営む法人経営者に許可するビザへと変化したことです。

  • 以前: 「とりあえず安めのマンションでも買って、ビザを取ろう」というライトな層。
  • 現在: 「3,000万円以上を投じ、さらに日本人を雇用して本格的に事業をやる」覚悟のある層。

経営管理ビザによる永住権の取得、このブームはいったん終焉したように思えます。そのため、永住権を取得するための不動産投資、この流れは一旦落ち着きました。これは事実です。

この「ビザ目的の小口投資家」が市場から一掃されたことで、大阪の街中で見かけた「どこでもいいから買う」という層の姿が消えたのです。

日本観光に来たついでに不動産を購入し、ビザまで取っておこう。安易な目的は一掃されました。

2. 大阪市「特区民泊」の新規受付終了(2026年5月)

でも、むしろ賢い投資家たちは、2026年以降の『本物』を見極めて、静かに、そして着実に動き出しています。

しかし、ここで避けて通れないのが、「大阪市の特区民泊、2026年5月で新規受付終了」という非常にシビアな現実です。

これまでの大阪不動産を支えていた1つの要因として、「民泊にすれば、利回り10%超えも夢じゃない」という民泊ブームがありました。

「民泊にすればなんとかなる」という期待感で、多少無理な価格でも取引されてきました。でも、その窓口が閉まる2026年以降は、市場の二極化が恐ろしいほどはっきり出ます。

  • 選ばれない物件: 騒音トラブルがあったり、管理が適当で民泊認定が維持できないような、いわゆる「ハズレ物件」。
  • 勝ち残る物件: ちゃんと認定を維持できていて、なおかつ、もし民泊をやめたとしても「普通に日本人が住みたい」と思える、立地の良い物件。

今、噂になっている「投げ売り」の正体は、この「選ばれない物件」が市場に吐き出されているだけなんです。

民泊の窓口が閉まることが決まり、さらに既存の民泊への苦情や取り締まりが厳格化されたことで、「民泊ブーム」という名の魔法が完全に解けてしまったことは事実です。そしてその多くが中国人需要であったことは今後に少なからず影響を受けることも間違いないでしょう。

大阪市特区民泊申請受付停止については、こちらのBlog記事をご覧ください


2026年、「止まっている」のは誰か?

ここで見極めるべきは、「誰の動きが止まり、誰が動いているか」です。

  • 止まった人: ビザが欲しかっただけの人、利回りの数字だけに釣られた素人投資家、そして管理の甘い「ハズレ物件」を掴まされた層。彼らは今、出口を求めて右往左往しています。
  • 動いている人: 3,000万円の壁を軽々と越えてくる、本当の意味での富裕層です。彼らは「質の悪いライバルが消える2026年こそが、北区や中央区の『本物』を安く買い増すチャンスだ」と、虎視眈々と次の一手を打っています。

「『中国マネーがいなくなった』と嘆くのは、彼らに質の悪い物件を売っていた業者だけかもしれません。

私たちのように、大阪の街を本気で良くしたいと考えている私たちにとっては、今の『静かな市場』こそが、本当に価値ある物件をじっくりご提案できる、本来あるべき姿なのではないかと思っています。

つまり、今起きているのは「撤退」ではなく、「健全な不動産市場への再編」なのかもしれません。


2026年、私たちは「何」を基準に選ぶべきか?

これまでの不動産選びは、とてもシンプルでした。
「駅から何分」「新築か中古か」「価格はいくらなのか」。

でも2026年を迎えたいま、その物差しだけではもう十分とは言えません。

人口構造、金利、建築コスト、AI、海外マネー。
すべてが同時進行で変わっていっています。

「価格」よりも、“出口”を見ているか

これからの不動産は「いくらで買えるか」より「将来どうなるか」

「10年後に売れるのか?」「いくらで貸せるのか?」「誰もが欲しがる物件なのか?」

ここを考えずに買うのは、かなり危険です。

特にマンションは
✔ 修繕積立金
✔ 管理の質
✔ 周辺人口の推移

この3つで未来がほぼ決まります。

“今の価格”ではなく“未来の需要”を見る目が必要になっています。

「立地」より、“生活圏の持続性”

駅近=正解、の時代は終わりつつあります。

在宅ワークは一般化し、地方移住も当たり前の時代。そしてインバウンドの回復。

これから重要なのは

「医療」「教育」「商業」「雇用」これらが整っているエリアかどうか?

つまり「そこに人が住み続ける理由があるか?」という視点です。

これは地図上だけでは分からず、現地を歩かないと見えません。

そこにどんな人たちが住んでいて、どんなインフラが整っているのか?

不動産は人が住むためのものですから、住み続けるための条件が整っていなければ意味がありません。

大阪でいうと、なんばや心斎橋、この辺りはたしかに便利で何もかも整っているエリアです。しかし、昨今中国人が増えすぎて少々日本人には住みにくいエリアになってきたことも否めません。

都会だから上がる。そうは言いきれない時代になってくるかもしれませんね。

「数字」に騙されない、後悔しないために

ここまでお話しした通り、2026年の大阪不動産市場は「崩壊」ではなく「健全な選別期」に入ります。お祭りの熱狂が去り、霧が晴れた後に残る「本物の価値」とは何なのか?

どんな不動産も最後に価値を決めるのは「人」です。

  • 誰が作ったのか
  • 誰が管理しているのか
  • どんな想いで提供されているのか

価格表には出てこないけれど、実はここが一番大きいポイントかもしれません。

この視点は、2026年以降、ますます重要になります。


最後に

「万博が終わるから怖い」と足を止めてしまうのは、非常にもったいないことです。なぜなら、多くの人が不安で動けなくなっている時こそ、プロや賢い投資家が「お宝物件」を安く仕込む絶好のタイミングだからです。

2026年、大阪の街は間違いなく世界水準のインフラを備えた「新しいステージ」に立っています。 表面的なニュースの数字に一喜一憂するのではなく、その裏側にある「街の底力」を信じ、自分の目で確かめる。

私たちはその「選別のプロ」として、これからも皆さんに現場のリアルを届け続けたいと思います。

私たちは現場で、その「選別の瞬間」を毎日目の当たりにしています。だからこそ自信を持って言えるのは、表面的な噂に惑わされて、せっかくのチャンスを逃さないでほしい、ということです。

私たちが海外のお客様に今アドバイスしているのも、まさにここです。 「利回り(儲け)の数字だけ見ちゃダメですよ。最後は、自分が住みたいと思う場所かどうかが勝負ですよ」と。

中国マネーが「逃げている」のではなく、「賢い人たちが、本物だけを選び始めた」。 2026年、私たちはこの「選別」の波に、しっかり乗っていかなければなりません。

この記事を書いた人
大西 征昭

オーナー

大西 征昭Masaaki Ohnishi

不動産のことなら何でもお任せ。
ただの不動産屋ではないです、不動産の専門家です

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